今回は飼育の初心者の為に基礎知識として、よく使われる用語をご紹介します。
ガットローディング
活餌をより栄養価が高い餌にするために「栄養価が高いものを食べさせる」テクニック。言いえて妙だが、例えば「コオロギ」を餌にする前にニンジンや小松菜などを食べさせ生体に与える。そうする事により、ニンジン・小松菜に含まれる栄養価を間接的に生体に取り込ませる…といった事をするのが『ガットローディング』だ。飼育下で偏りがちなミネラルやビタミン類を補うために行うのが主流。
ダフティング
餌を与える前にカルシウムパウダーをまぶす事。これを怠るとカルシウム不足に陥り骨の成型不全(クル病)を起こす。爬虫類のみならず、両生類の飼育にも必須だ。
リン
爬虫類用カルシウムパウダーにはほぼこの「無リン」の表記がある。リンは栄養素として必要なものだが普通に飼育していてまず不足する事は無く、何より摂取しすぎるとカルシウムの吸収を阻害しクル病に似た症状を発症する。
ビタミンD3
カルシウムの吸収を助けるビタミン。ビタミンD3入りカルシウムパウダーがある。ヤモリや夜行性の生き物をUVライト無しで飼育する際必須。
しかしこちらも摂取しすぎるとクル病に似た症状を発症する可能性があるのでこちらをダフティングするのは週1回程度にしておこう。
UVA
紫外線の一種。主に食欲増進効果がある。
UVB
紫外線の一種で爬虫類飼育で重要な紫外線。爬虫類は紫外線UVBを浴び、体内でビタミンD3を生成する。つまり骨の形成に必要な紫外線だ。特に昼行性トカゲの場合、経口摂取では足りない為、飼育する際は必ずUVライトを用意しよう。
UVC
有害な紫外線。爬虫類にはもちろん人体にも有害。かならずこのUVCが照射されないUVライトを選ぼう。まぁ爬虫類飼育用のUVライトならこの紫外線は照射されないものがほとんどだろうが…工業用のUVライトを無知識で使おうもんならこのUVCが照射され大切な生体がガンに侵される…なんて事が無いように。
バスキング
爬虫類に限らず「変温動物」は私たちのような「恒温動物」のように食物から熱エネルギーを作り出せない。環境温度に依存する彼らは下手をすると自分が食べたものを消化するエネルギーを自身で作り出せないわけだが、それを助ける為に「バスキング」という行為を行う。自然界では太陽により体を温め、行動に必要な熱エネルギーを得るが、飼育下ではそうもいかないので意図的に暖かい場所「バスキングスポット」を作ってあげる必要がある。人工的にバスキングスポットを作り出すライトが「バスキングライト」だ。昼行性トカゲを飼うなら先述のUVライトとセットで用意しよう。
ホットスポット
バスキングスポットと同意。
クールスポット
反対に涼しいエリアを作ってあげる事も重要だ。バスキングスポットで暖まりすぎるとオーバーヒートを起こし、最悪死に至る。「暖かい場所」「涼しい場所」を生体自信に選ばせてあげる事が重要。自然昼行性トカゲを飼育する場合はこの二つの温度勾配が必要になるため飼育ケージを広めに確保する必要がある。
クラッチ
簡単に言うと「産卵回数の単位」。1シーズンでの2回産卵したら「2クラッチで卵が4つ取れたぞ~」みたいな感じで使う。
ハッチ
卵が孵化する事。
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