別名:ホワイトアマガエル
分布:インドネシアなど広く分布
大きさ:10㎝~12㎝
飼育難易度:★★☆☆☆(飼育は容易だが頻繁なメンテナンスが必要)
飼育方法
◇ツリーフロッグ入門に最適
イエアメガエルはカエルにしては珍しく乾燥に強く、環境適応能力が高い。
非常に飼育が難しいツリーフロッグの中では頭一つ飛びぬけて飼育しやすい種だろう。
パッと見日本の田んぼのカエルのようだが本種はかなり大型になる。特にフルアダルトになると皮が垂れ下がりだるんとしたブサカワな見た目に成長する。またモルフも「ブルー」や「スノーフレーク」などが多少なりともあるので自分の好みの一匹を探す楽しさもあるだろう。
◇飼育しやすいが…
ただ初めに言っておくと「飼育しやすい」といっても「カエルにしては」だ。最初に覚悟してもらいたのが、「小まめなメンテナンスは必須」という事だろう。
カエルは非常に貪欲に餌を食べる。ということはその分フンをする。
皮膚から直接水分補給を行うカエルは環境の悪化=死。とにかくケージはできるだけきれいに保ちたい。毎日のケージのふき掃除や水替えは当たり前に行う必要がある。
◇さらに覚悟する事
イラストでも書いているが、
・雄雌関係なく夜鳴く(しかも結構な音量)
・独特のカエル臭がする
は飼育する前に考慮にいれておこう。家族の同意は絶対に必要だし、近隣に迷惑をかけてはならない。
◇飼育に関して
以上を踏まえて「それでも飼いたい!」という方は以下を参考にしてもらいたい。
まずはケージ。これは高さがあればアクリルでもガラスでもOK。できれば水槽タイプよりグラステラリウムのように横から手を入れれるもの方がメンテもしやすいし慣れやすい。
水入れは絶対に必要。多少深めのものを用意しよう。
問題は床材なのだがこれに関しては断トツでペットシーツが管理しやすい。
理由と言うか…、単純に言えば消去法である。
説明すると、まずハスクやバーク・パームマットなどは本種にはNGだ。木の繊維が肌に突き刺さる。ならばソイルかと思いきや体中にまとわりついて、それを振り払うのに体をこすりつけて炎症を起こしかねない。さらに水入れの水交換も中にソイルが溜まりまくって極端に面倒になる。となるとペットシーツ…という感じだ。
次点でおススメは人工芝。これは抜け毛がしにくい少しお高めのものをお勧めする。
丸洗いができる上に見た目もいい。
あと注意する点は小まめな掃除。何度も何度も書いているがそれほど重要なのだ。
レイアウトも面白いが、メンテナンスのしやすさを考えると筆者はシンプルな飼い方をオススメしたい。
◇餌について
本種についてよく「毎日与える」という記事をちらほら見たり聞いたりするが、餌は適量を守り、絶対に2日ほどの間隔を与えてほしい。本種に限らすカエルの仲間は与えたら与えた分だけ餌を食べる。ともなると毎日食べるだけ食べたらどうなるだろう。もちろん肥満になる。ネットで「イエアメガエル」と検索して出てくる目の周りや体中に脂肪がまとわりついた不健康その物のイエアメガエルの画像を見て筆者は悲しくなる。
本来本種は10年近く生きる長命な種だ。だがそんな不健康な状態で長生きできるだろうか。結果は明白だろう。
病気にならないように管理する。それも飼育者の責任だと筆者は考える。
繁殖について
本種の繁殖はホルモン剤を投与して発情を促した上で行うらしい。
飼育下の自然繁殖はほとんど報告例が無いようだ。
自然繁殖の事例がわかり次第本記事でご紹介したい。
イエアメガエルの魅力
本記事冒頭でマイナスな事を多く書いたが、それでも魅力あふれる本種。
筆者は体長約2㎝無いくらいから飼育を始め、もう長い事飼育してるが一度も病気無く飼育出来ている。とても丈夫で飼いやすい。それは間違いない。
餌と間違えて指に飛びつくしぐさは本当に飽きない。可愛らしい。
正しく飼育すれば正しく生育してくれる素直な生き物だ。
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